国土交通大臣祝辞

第44回全国木材産業振興大会が開催されるに当たり、一言お祝いを申し上げます。

全国の木材関係団体の皆様におかれましては、日頃より、良質な木材の安定供給を通じ、木造住宅の振興だけでなく、適切な森林利用を通じた国土の保全や水源のかん養など国土交通行政の様々な分野にご理解とご協力を賜り、厚くお礼申し上げます。

さて、我が国では長い間、大切に育てられた豊かな森林の恵みである木材を、材木に加工して住宅を建て、また、家具、食器や様々な道具類に用いる「木の文化」を育んでまいりました。こうした文化を支えたのが、我が国の持つ世界最高水準の木を利用する技術であり、私達はこれらの素晴らしい「木の文化」、「木の技術」を未来に継承していく必要があると考えております。

また、森林については、このような木材の供給源であるばかりでなく、二酸化炭素を吸収し、水を蓄え土砂流出を防ぐ機能のほか、森林を源とする河川が注ぎ込む海を豊かにし、魚などの生命を育むことにも貢献しております。その意味で、山が荒れることは大きな問題であり、住宅政策の観点からも環境政策の観点からも、これからの日本の山を是非守っていただくよう期待しております。

国土交通省といたしましては、国産材など地域建材の活用による住宅関連産業の活性化に資する観点から、皆様方と従来以上に連携しながら木造住宅の一層の振興を図って参りたいと考えております。

皆様方におかれましても、市場ニーズに対応した良質な木材の安定的な供給に取り組まれる等、引き続きご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

最後になりましたが、木材関係各団体のますますの御発展と、本日ご参会の皆様方の御健勝を心より祈念いたしまして、お祝いの言葉とさせていただきます。

平成21年10月23日

国土交通大臣 前原 誠司

(越海木造住宅振興室長 代読)

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