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平成20年度臨時総会会長挨拶( 11月20日 )


平成20年度臨時総会会長挨拶
( 11月20日 )

 会議の開会に当り、一言ご挨拶を申し上げます。
 本日は皆様お忙しい中、全木連理事会、臨時総会及び全木政連常任委員会にご参集いただき有難うございます。
 さて、本年度の全国木材産業振興大会は、皆さまの絶大なご協力をいただいて、10月22日に熊本で開催しましたが、参加者が全国から750名におよび、木材業界の意志を結集する場として大きな成功を収めたと思います。主催された九州支部と熊本県木連の皆様方に心から敬意を表する次第です。
 さて、わが国の経済は、世界的な金融危機などの影響を受けて実質GDPは年率換算でマイナス0.4%との予測がされるなど、景気後退の加速が懸念されています。木材産業につきましては、本年の住宅着工戸数は年率ベースで、昨年よりも上回るとの予想がありますが、景気後退による業況の先行き不透明も含め、依然として深刻な状況が続いています。国では「安心実現のための緊急総合対策」として補正予算の措置を講じ、また、10月末には新たな経済対策に関する政府・与党会議等で「生活対策」を決定して、これに基づく追加経済対策を打ち出しています。
 このような中で、全木連は、先の全国木材産業振興大会で、「宣言決議」と併せて1.木造住宅等の着工増対策、2.林業・木材産業のセーフティネット対策等を内容とする「特別決議」を行い、政府・与党等に、それらの対策の実現を協力にお願いしてきたところであります。また、21年度概算要求、税制改正要望につきましても、「木材産業総合対策」や「木材利用に係る住宅減税」など木材業界にとって重要な施策が盛り込まれております。緊急総合対策の実施に続く「追加経済対策」の早期実現、21年度概算要求などの確保に向けて一層の活動強化が重要であると考えておりますので、皆様方のご協力や諸活動につき強くお願いする次第であります。
 ところで、木材産業振興大会の宣言決議では「新たな木材利用への挑戦で木材産業の再興」をスローガンとしましたが、業界の未来には「新たな木材利用への挑戦」は不可欠なものであります。また、この取り組みと併せて消費者・需要者重視の木材供給・加工体制を整えていくこと、品質性能、木材産地などを明確にした製品、合法性の証明された木材製品、中でもJAS製品、乾燥材を安定的にしっかりと供給をしていく体制をきちんと整えていくことが重要であります。木材産業振興大会の宣言決議のスローガン「新たな木材利用への挑戦で木材産業の再興」の実現に向けて、業界挙げてこれの取り組みに努力していく必要があると考えている次第であります。
 3年目を迎えた合法木材供給体制の整備については、全国7千社の供給体制に対応し、今後、目に見えた形で利用が進むよう、努力が重要になっています。12月には合法木材等普及シンポジウムを開催し、この事業の今後の一段のステップアップを目指していくこととしています。
 なお、労働災害防止の件ですが、今年は労災保険の料率改訂の年になります。昨日も厚生労働省に出向き、「林材業にかかる労災保険料について負担能力等を考慮した見直しを行うよう」強く要請してまいりました。いずれにしても木材業界として労働災害をなくしていく我々の活動が実を結ぶことが料率問題でも基本でありますので、皆様の更なるご努力をおねがいします。
 本日の議題は、平成20年度補正予算、役員改選などの審議事項に加えて、多くの報告事項がございます。また、政治連盟につきましては、極めて流動的な政治情勢になっておりますが、適切な景気対策が迅速に行われるよう、また、木づかいのストック税制など木材業界の願いがかなうよう、木材業界の政治活動を引き続き実施していくことが必要と考えております。限られた時間ではありますが、十分なご審議をお願いいたします。
 終わりになりましたが、会員各位のご繁栄とお集まりの皆様のご健勝をご祈念申し上げ、冒頭のご挨拶と致します。ありがとうございました。

 平成20年11月20日

社団法人全国木材組合連合会
会長 並木瑛夫


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