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第63回全木連通常総会・理事会における全木連会長挨拶


平成20(2008)年3月26日
社団法人全国木材組合連合会
会長 庄司 橙太郎

 

 会議の開会に当り、一言ご挨拶を申し上げます。
 本日は、第63回全木連通常総会および理事会、木退共理事会、全木政連常任委員会を開催いたしましたところ、年度末何かとご多忙の中全国各地からご参集いただき有難うございます。
 わが国経済は、緩やかな経済成長が続いてきていましたが、このところサブプライム問題を背景とした米国経済の減速や金融市場の変動・不安定の動き、原油価格の高騰などから、景気の先行きが懸念されています。
 木材産業を取り巻く環境は、我々業界の命運を左右する昨年の住宅着工戸数は、改正基準法の施行等により大幅に落込み106万戸と前年の2割減、木造住宅につきましても1割減となりました。このことにより、木材需要の減少や木材価格の低下を招き、木材産業は厳しい状況に直面しています。
 今、木材業界の当面する大きな課題は、この問題への対応であります。全木連は、昨年8月から設置している 「木材・木造住宅対策本部」を中心として、建築確認の円滑化や業界の経営安定化に係る対策などに取組んできており、一定の成果を挙げています。その一環として措置されたセーフティネット貸付・保証制度や農林漁業信用基金の緊急支援保証制度につきましては、我々の働きかけにより4月以降も延長措置が講じられることになっています。今後とも皆様方のご意見を伺いながら諸課題の解決に取組んでいきたいと考えています。
 ところで、こうした状況の中で重要なことは、我々業界自身の消費者・需要者重視の様々な取組み、すなわち、木材マーケットの維持拡大のための徹底した利用推進活動、品質性能のたしかなJAS製品、乾燥材製品の供給の取組み、低コストで顧客満足度の高い商品の開発・提供等の取組みに限りない努力をしていくことであります。今後とも、一層の取り組み強化を図っていきたいと考えています。
 合法木材の供給体制整備につきましては、合法木材を供給する認定事業者数は皆様方の熱心な取組みにより69百を超えるなど着実な実績を上げています。本年の7月に開催される「洞爺湖サミット」では、地球環境問題が大きなテーマになるとされており、サミットへのメッセージ発信という意味も込めて「違法伐採対策国際セミナー」を例年よりも早く6月に開催することにしています。最近、製紙メーカーの古紙配合率偽装問題が大きな議論を呼んでいますが、合法木材につきましても、その信頼性が問われないような取組み、さらには行政機関等への合法木材使用への働きかけなどに一層努力していく所存であります。
 本日は、平成19年度補正予算及び決算見込み、並びに20年度の事業計画及び収支予算案その他についてご審議いただくことになっております。また、これらに加え、多くの報告事項がございます。限られた時間ではありますが、十分なご審議をお願いいたします。
 終わりに、会員各位のご繁栄とお集まりの皆様のご健勝をご祈念申し上げ、冒頭のご挨拶と致します。
 有難うございました。

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