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全国木材産業政治連盟時局大講演会
「日本経済の現状と展望」〔講演概要全文〕


   

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11.節度ある金融政策の維持

金融についての細かい話はできないが、今、日本で言われる問題として、物価が下がっていることがよくないと言う話があるが、私は物価が1年当たり1〜3%上がる状況がよいと思う。金融政策はインフレ率1〜3%位を目指す目標を設定してもよいと思う。

問題はやり方で、ノーマルなやり方でやるかアブノーマルなやり方でやるかが分かれる。現在、ゼロ金利とか量的な緩和をやっているので伝統的な金融政策ではできない。

その時は、財政政策等により景気を先ずよくする。そうすると資金需要がでてきて、マネーサプライが増える。こういうやり方を目指すべきである。

アブノーマルなやり方はどのようなものかというと、世の中に出回るお金の量を人為的に増やしてしまう。それはやり方がないかというとないわけではない。国が日銀からお金を無制限に借りて世の中にばらまく。

一番手っ取り早いのは、福沢諭吉の銀行券をヘリコプターで空からばらまく。一日、10兆円ばらまくと一年で4千兆円、一日100兆円ばらまくと4京円になる。もしそういうことをやると確実に物価が上がる。皆お金持ちになるが八百屋に買い物に行く時に200万円もって買い物に行くとかになる。

過去、何度かそのような事例がある。普通はそのようなことをやるのは戦争の時に国が戦費という形でお金をばらまく。戦前と戦後の物価は300倍になった。そのようなことをやって喜ぶのは借金をしている人。借金が棒引きされる。それを望んでいるのは日本政府である。それを支援してる学者もいる。財務省の御用学者か本人が借金で苦しんでいる学者かどちらかである。(笑)

そういう動きがある。それをやると副作用がある。円が暴落する。金利は間違いなく暴落し、今2%の金利が100%とかということがおきる。株も一旦は暴落する。これは副作用が圧倒的に強いからやってはいけないことであるが、一部そのような動きがあるということは記憶の片隅にとどめておいてほしい。

 

12.国益を損なう政策に厳重な警戒が必要

今の日本の政策であるが、不況はほっておいて会社をどんどん潰す。こういうのを改革と呼んでいる。これを一番喜んでいるのはアメリカである。

何故かと言うと、不良債権処理ビジネスで儲けが出る。日本で倒産がどんどん出てくるとそれを二束三文でどんどん買い占めていく。ハゲタカファンドなどと呼ばれる投資家は日本の銀行がつぶれて、国民の税金で3兆も4兆も債務処理をして、きれいになった銀行を10億、20億円で買い取り、貸し担保特約で危ないものを切り離して、その銀行を再上場させて、2〜3年で売ったら数千億円の利益が入る。そのようなことが日本中で広がっている。

一般的には改革派と抵抗勢力に分けられるが、中身をみると亡国派と救国勢力という表現のほうが正しいような気がする。我々が日本の国益を守る。国益とは日本の物は日本人がもつ。これが民族自決であり、日本の資産を全部外国の人が持つ状態を植民地という状態で、それは避けるべきである。

 

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