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住生活の充実と省エネルギー・環境対策の両立に向けて〜
「ロ・ハウス」構想推進検討会報告書のポイント〜


 

 経済産業省、国土交通省及び環境省は、少子高齢社会の到来や気候変動など地球環境問題などの環境変化に応えながら、快適で美しく、スマートな暮らしを目指すロハス(LOHAS:Lifestyle of Health and Sustainability)なハウス、「ロ・ハウス構想」を推進していくことを目的として、学識者や産業界実務者などから構成する「ロ・ハウス構想推進検討会」(委員長・武蔵工業大学岩村和夫教授)を平成18年7月に設置し、8回にわたる検討が行われ、平成19年4月26日、報告書が公表されましたのでお知らせいたします。

〔概要:「ロ・ハウス」普及にあたっての課題と提言〕
(1)コンセプト・イメージの共有

"健康で快適な暮らしと、省エネ性・地球環境への配慮を両立させる住まい"という「ロ・ハウス」のコンセプトが、住まい手に明るく前向きなものとして、実感を伴って理解され、住宅市場の中などで住まい手がその理解に基づいて積極的に行動することが望まれる。このため、住まい手や各ステークホルダーに対して「ロ・ハウス」のコンセプトやイメージを広く訴求していくことが必要。

(2)省エネ性能に関する情報提供・共有の基盤整備

 住宅の性能を「可視化」し、それを格付け(レイティング)や表示(ラベリング)等により分かりやすく情報伝達することで、省エネ性能の高い住宅の選択を促すことが重要。
 住宅品質確保法に基づく住宅性能表示制度や戸建ての環境エネルギー性能を総合的に評価するCASBEE(建築物総合環境性能評価システム)が開発されているが、その一層の普及等が必要。
 また、既存住宅の性能向上を進めるには、新築時の性能に加えて改修等の履歴情報の蓄積や、省エネ性能の可視化が必要。

(3)新たな省エネ性能の評価手法の開発

 住宅でのエネルギー消費は暖冷房・給湯・動力など幅広いこと、設備・機器は、外皮の省エネ性能とともに住宅のエネルギー消費上重要な要素であること、空調機器のように躯体の容量や断熱・遮熱性に見合ったものが選択されることが望ましいことなどへの対応が課題。
 したがって、外皮の断熱性能に加え、設備・機器を含めた総合的な評価手法の開発が必要。
 その際、外皮の断熱性能は地域区分で基準を設け、設備・機器はある一定の生活モデルを設定した上で実使用効率に即して性能を評価することなどの配慮が必要。

(4)省エネ住宅の普及を促進するインセンティブ

 ロ・ハウスの普及のためには、性能の高い住宅に対するインセンティブの活用も課題。
 省エネ性能の高い住宅については、そのイニシャルコストの高さを勘案し、補助、融資、税制優遇など総合的な支援により誘導することが有用。


〔情報掲載URL〕
  http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/070426_.html


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