2−1 木造住宅関連についての質問 と回答

Q 2−3.5 木材防腐剤にはどんな種類があるのでしょうか。


  大別して下記のような防腐剤が主に用いられています。

木材防腐剤: 油状防腐剤(クレオソート油)
油溶性防腐剤(ナフテン酸金属塩)
水溶性防腐剤(CCA、AAC、ACQ、CUAZ)
乳化性防腐剤(ナフテン酸金属塩)

 クレオソート油:石炭高温乾留によって得られるコールタールを蒸留して得られる
         油で、ナフタリン、フェノール類など多くの化合物の混合物であ
         る。処理材の外観は、黒色で現在、鉄道の枕木を主体として使用
         されています。

 C C A  :クロム、銅、ひ素化合物からなる木材防腐剤で、定着性、防腐効
         力、防蟻効力、経済性等多くの優れた性能を持つため、これまで
         一番多く使用されていましたが、環境への配慮から代替薬剤へ転
         換が進み、現在では1割以下となっています。処理材の外観は緑
         色です。

ナフテン酸銅 :ナフテン酸(石油中の酸性物質)に銅が6%以上結合したもので、
         有機(NCU)溶剤に溶けます。界面活性剤を用いて乳化性とし
         て加圧注入します。
         外観は、素材と変わりません。

ナフテン酸亜鉛:ナフテン酸に亜鉛が8%以上結合したものです。
(NZN)   有機溶剤に溶かして油溶性として又は界面活性剤を用いて乳化性
         として加圧注入します。
         外観は、素材と変わりません。

 A A C  :アルキルアンモニウム化合物で処理剤の外観は、無処理剤と変わ
         りません。現在では、CCAに代って生産されています。

 A C Q  :AACにアンモニアを介して銅化合物を加えたものです。外観は
         緑色です。現在では、CCAに代って多く生産されています。

 C U A Z:銅、ほう酸、アゾールを有効成分とした水溶性の防腐剤です。
         銅を含むため処理材は薄緑色を呈します。低毒性の薬剤のためそ
         の管理も容易なことから、現在ではCCAに代って土台等の処理
         に最も多く使用されています。

〔保存処理木材に対する問合せ先〕

 (社)日本木材保存協会    Tel  3436−4486   FAX 3432−1971
 日本木材保存剤工業会     Tel   同上      FAX  同上
 〒105-0001 港区虎の門4−2−5 第三松坂ビル

 全国木材防虫JAS協議会   Tel  3580−3215   FAX 3580−3226
 〒100-0014 千代田区永田町2−4-3永田町ビル内

 日本木材防腐工業組合     Tel  3584−0913   FAX 3584−6840
 〒107-0052 港区赤坂1−9−13  三会堂ビル内

 (社)日本しろあり対策協会   Tel  3354−9891   FAX 3354−8277
 〒160-0022 新宿区新宿1−2−9 岡野屋ビル

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