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年 頭 の ご 挨 拶


全国木材協同組合連合会
会長 松原 正和

 

 新年おめでとうございます。輝かしい新年の年頭に当たり一言ごあいさつ申し上げます。皆様方には本会の業務運営にご支援とご協力を賜り厚くお礼を申し上げます。

 昨年も一昨年と並ぶような大きな災害が各地で発生し、多くの方々が被災されました。ご冥福をお祈りするとともにお見舞いを申し上げる次第です。

 さて、戦後造成された人工林資源が成熟期を迎え、木材としての利活用が本格化してきた中で、今、日本の森林・林業・木材産業は大変大きな節目を迎えております。
 地球温暖化防止や国土強靭化、地方創生における森林の役割が大いに注目され、特に都市での木材利用の拡大へ向けた動き等が飛躍的に伸びる可能性が大きくなってきています。
 このことは我々木材業界にとって、大きなチャンスと考えますが、一方では、戸建て住宅需要の減少、建築費等のコストの上昇等、厳しい経営環境も見通されることから、今まで以上に会員相互間、他業種の方々との連携・協調が重要になってくると考えています。

 一方、都市部での木材利用、とりわけ国産材を活用した中高層ビルの建設などが各地で行われるようになり、都市の建築物でも木造・木質化を第一に考えるような時代が具体的に想定できる環境条件が急速に出来上がりつつあると実感しています。
 このような期待を現実のものとする方策の一つとして、我々木材産業界と消費者をつなぐ設計士や建築技術者の木材利用への関心をより一層高めていくための研修制度を主体とする「埼玉方式」が栃木県、千葉県、愛知県に、また情報交換を主体とする「広島方式」が佐賀県に広がりつつあります。
 設計士や施工者との連携を強化することを通じて、品質の確かな木材製品を安定的に供給していく体制づくりへのニーズが高まり、それが山元の供給体制の強化・充実に繋がっていけば、真の意味での林業の成長産業化、国土強靭化、地方創生といった国家的課題解決への端緒が見えてくるのではないかと考える次第です。

 私ども全国木材協同組合連合会としては、こうした課題に応えるため、木材利用促進のための利子助成やリースに対する支援、共同事業・共済事業を推進しております。本年におきましても、これらを通じ供給体制の整備などに取り組んでいくこととしておりますので、引続きのご支援・ご協力をお願い申し上げる次第です。

 最後になりますが、本年が木材産業界並びに皆様方にとって、明るい一年となりますよう心からお祈り申し上げ、新年のご挨拶といたします。

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