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21世紀のあるべき企業像〜勝ち組企業の条件とは〜


   

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(株)内田洋行では、平成16年8月6日、2004 ウチダソリューションフェアを明治記念館において開催されました。
その中で、同社の顧問の岡田和典 氏が「21世紀のあるべき企業像〜勝ち組企業の条件とは〜」と題する講演会がありました。

講演では、これからの企業経営に求められることは、より正しく営業利益を把握し、それらの実態に基づいた営業戦略を立案して、最適な経営資源分配を行っていくことに他ならないこと。ABC 手法・BSC 法を活用して企業価値を高めていくための戦略策定、ROIの視点から考える経営資源の投資対効果について紹介がありました。

講演の概要を次のとおり取りまとめましたのでお知らせいたします。(何回かに分けて掲載いたします)

〔文責:全木連・企画部指導課・細貝〕

 

 

日  時  平成16年8月6日(金)14:30〜15:40
場  所  明治記念館 2階 富士の間
演  題  「21世紀のあるべき企業像〜勝ち組企業の条件とは〜」
講  師  講師: 岡田ビジネスディベロップメンツ 代表取締役 岡田 和 典 氏

 

1.21世紀のあるべき企業像

最近元気がある会社がどのような会社かお話したい。最近元気がある会社の特徴は、企業価値を上げている会社である。企業価値を上げている会社と上げていない会社の分かれ目はどこにあるかというと、次のとおりである。

最適化しなければいけないものとして、経営資源と価値連鎖がある。
最大化しなければいけないものとして、資産=アセット(ブランド、社員、顧客)である。ブランドは最近注目され、無形資産とか知的財産のように形のないものであり、最近、商標で「阪神優勝」が有名になった。因みに、日本企業でブランド価値を持っているのが、御三家といわれるソニー、トヨタ自動車、本田技研工業で、これにキャノン、NTTグループのNTTドコモなどがある。世界で一番のブランド価値を持っているのは、(1)コカコーラ:9兆円、(2)マクドナルド、(3)マイクロソフトであり、日本のソニーで4兆円といわれている。トヨタ自動車は、過去最高利益を上げるなどしているが、欧米、特にヨーロッパでは知名度がない。ヨーロッパではプジョー(フランスの自動車会社)などの小型のコンパクトカーが席巻しており、トヨタが市場に入れなかったが、トヨタはマーケティングがうまい会社なので、F1レースに3年前に出場し、そのタイミングで、日本名でヴィッツ、ヨーロッパではヤリスとプリウスを投入し、一気に市場7%のシェアを獲得した。

二番目として、ミドルオポチュニティとは、中間管理職に機会を与えるということで、これは権限委譲と混同されるが、若干違うものである。権限委譲は数学で言うとスカラ(絶対値=大きさの概念しか持たない)であり、やる事が決められている。例えば、この会議に出席して良いとか、交際費をここまで使って良いなどであり、会議の設定や交際費の有無は決められない。ミドルオポチュニティの最大化とは、ベクトルであり、方向である。つまり、やることを自分で決めて、やる範囲(やらなければいけないこと)も自分で決めていくことである。非常に元気のある会社はこのような場を与えもって成長している。

三番目の客観評価は、社外取締役とか顧問といったたぐいである。

時間の関係から、「経営資源」(リソース)の最適化について話をしたい。経営資源の定義はいろいろいわれるが、私は、5つあると思っている。人、もの、金、情報、時間である。図にある価値(バリュー)連鎖(チェーン)とは、バリューチェーンとは、皆さんがやっている仕事とか部門を双六で表すようなことである。双六とはスタートから上がりまでの流れがある。

一般的なメーカーのバリューリェーンは、次の図のとおりであり、バリューチェーンは鎖でつながっている。全体を支えるものとしてロジスティクスといわれる物流であったり、総務系人事といわれる間接部門といったものが会社を支えている。これを最適化するということは、原料から流れてサービスまでスムースに流して利益を上げることである。これをつかさどる方法論としては、SCM(supply chain management=サプライチェーンマネージメント:サプライ-チェーンにおいて,取引先との受発注や社内部門の業務をコンピューターを使い統合管理する経営手法。資材や製品の最適管理を実現し,コスト削減を目的とする。)である。

 

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