4-2 集成材とはどのようなものですか。
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集成材の製造には、ラミナと呼ばれるひき板(のこぎりで製材された板状の材)
や小角材が用いられています。
集成材の製造方法は、まず、ラミナを乾燥します。ラミナを乾燥することによっ
て寸法の変化や狂いを防ぎます。そしてラミナの大きな節や割れなどの欠点を除去
した後に、ラミナの長さ方向の接合(「縦継ぎ」)が行われます。縦継ぎの方法と
しては、主としてフィンガージョイントが用いられています。次に、幅方向に対し
て接着(「幅はぎ」)を行います。さらにラミナの厚さ方向に対する接着(「積層」)を
行いラミナが縦、幅、厚さ方向に接着されて集成材が製造されます。
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集成材の特徴としては、[1] 製材品よりも大きな断面と長さの製品を自由に作れる
こと、[2] 製造段階で木材の欠点が除去又は分散されること、[3] ラミナの段階で乾燥
されるので割れや狂い等の発生が少ないこと、[4] 湾曲材など形状の自由度が高いこ
となどの長所があります。
その反面、[1] 製造段階での欠点材の発生や切削次に生じる歩留まりの低下、[2] 製
造工程の自動化への限界及び接着時間による生産性の低下があげられます。
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集成材の用途は、大きく分けて構造用集成材と造作用集成材があり、長さ方向で
使用できる継ぎ手の種類、使用する接着剤の種類、必要なラミナの積層枚数が異な
っています。
構造用集成材は、木造住宅の柱や梁などに使われるほか、大断面集成材では、大
規模建築物の構造材としての需要も多くなっています。
また、造作用集成材では、敷居や長押、ドア枠などに化粧貼集成材として使用し
たり、ナラ、タモ、ベイマツなどをラミナとしてテーブルや家具などに集成材の模
様をそのままデザインとして用いて使っているものもあります。